労働安全衛生における世界初の国際規格、ISO 45001(労働安全衛生マネジメントシステム)の開発が現在進められています。本規格は、従業員及びその他関係者のために安全で衛生的な職場の提供を行います。また、組織に対して労働安全衛生パフォーマンスの向上と同時に、死亡事故や職業上の怪我や疾病を防ぐ手助けとなる国際規格ですが、ISO化に向けた現在の進捗状況です。
ISO45001/DIS(Draft International Standard)2の承認
投票結果
国際規格のDIS可決条件は、賛成票が2/3以上、反対票が1/4以下の両方の条件をクリアすることです。
投票結果は、賛成が88%と判定基準66.7%をクリア、反対が11%で判定基準25%より少なく「承認」となりました。日本は、コメント付き賛成の投票をしています。
承認された今後は?
ISO45001はISOマネジメントシステム規格の共通テキスト(ISO/IEC Directives Part1, Annex SL)をベースに、OHSAS 18001,ILO-OSHガイドライン、諸外国の国家規格の要素を取り入れ参考にしながら開発をしてきました。
今回のDIS2投票結果は、投票したPメンバーの2/3以上が賛成し、かつ、反対は投票総数の1/4以下で圧倒的な賛意に支えられてあり、承認されましたが、コメントがなんと1626件も寄せられました。
コメント数が多いため、9月のマラッカ(マレーシア)会議6日間でコメント検討を完了することほぼ困難な見通しです。そのため、最終国際規格案(FDIS)の投票に進む可能性が高いと思われます。
もしFDISに進むことになれば、国際規格の発行は、2018年3月以降にずれ込むのではないかと予測されています。