ISO取得:ISO13485 部品・部材供給者としての認証取得事例

認証企業の概要

  • サイト:本社及び工場
  • 業種:医療機器向けを含むプラスチック成形部分・部材の製造販売
  • 従業員名:210名
  • 支援期間:11ヶ月(支援開始から登録まで)
  • 認証企画:ISO9001 20年以上運用

1.企業様の状況、ご要望

従来運用しているISO9001に沿って医療機器用のプラスチック部品・部材を製造し、医療機器メーカー(製造販売業者)に納入していましたが、医療機器メーカーのニーズに今以上に対応することで事業拡大を図るため、医療機器向けセクター規格であるISO13485の認証取得を決定されました。

2.ISO13485取得支援の実施内容

  1. ISO134854固有の要求事項の理解
    ISO9001と比較して要求事項に差がある部分を説明し、自社では具体的に何を、どのようにすればよいのかを解説しました。また作業現場でもISO13485の要求事項と現行業務との差を指摘する「ギャップ診断」を実施しました。
  2. 業務分析と業務フローの作成
    現行の業務分析を行い「各業務活動とISO13485要求事項と関係がよくわかる業務フロー」を作成しました。更に、これを関係者全員に情報共有することで「関連業務全体の見える化」も可能となりました。
  3. 品質マニュアル等の文書作成
    現行のISO9001に沿った業務ルールを最大限に活かした「ISO13485用品質マニュアル」を共同で作成しました。また、ISO13485の認証取得では重要性が高く構築の難しい「リスクマネジメント」や「ISO13485固有の関連文書や記録類」についても「モデル文書」を提供しながら共同制作しています。
  4. 改善が図れる内部監査員の養成
    「業務の改善」ができる内部監査員の養成を目指し、実際に使用する文書や記録を用いて模擬内部監査を行うなどの、実践的な内部監査員養成セミナーを開催しました。
  5. 審査への準備
    コンサルタントが審査機関の審査を想定した「模擬審査」を行い、改善点を指摘し対応策の提案を行いました。このことで、審査本番への心構えができ、システムの仕上げを推進することができました。

3.当社担当コンサルタントのコメント

医療機器メーカー(製造販売業者)では、医療機器の「安全性」と「有効性」の確保が最重要課題です。このことは部品・部材供給者においても同様ですが、直接医療機関と接していない組織が、その認識を持つことは難しいのが現状です。今回はそこに注力することで、当該企業様には「医療機器用の部品・部材を供給することの意味」の認識を相当高めて頂けたと感じています。

4.お客様の声

約10ヶ月間、ISO13485システム構築および運用のコンサルティングを受けたことにより、お客様である医療機器メーカーが私たち部品・部材供給者に何を要望しているかを理解でき、システムを構築・運用することができました。最近実施された医療機器メーカーによる外部監査にもスムーズに対応できるようになったことがとても良かった。今回ISO13485の認証を取得できたことを、当初の目的である事業拡大に結び付けるまで更に改善を進めたいと考えております。